「宅建」という資格をご存じの方も多いでしょう。
宅建は「宅地建物取引士」が正式名称の資格です。
不動産取引の専門家で、試験に合格すれば取得することができ、不動産の売買や賃貸のあっせんを行う際に、不動産の知識をもっていない方に対し、専門家として詳しい説明をすることができる資格です。
ずばり、「宅建」をもっていれば不動産会社への転職は有利になります。
不動産業界で働く上で役に立つ資格ですが、ペーパー試験だけで合格できる資格なので不動産業界以外の方でも「宅建」の資格を持っている方は多くいます。
今回は、不動産業界未経験の方が「宅建」の資格を持っているだけで、「なぜ転職に有利になるのか」や「未経験でも不動産業界に転職できるのか」について詳しく解説していきます。
これを見れば、未経験ながら宅建を保有し、これから不動産業界に転職を考えている方も安心して転職活動ができるでしょう。
なぜ宅建があれば転職が有利なの?
ここでは、なぜ宅建を持っていれば不動産業界の転職に有利なのかを解説します。
宅建士にしかできない独占業務がある
不動産業には、宅建士にしかできない独占業務が3つあります。
・重要事項説明
契約締結の前に、買主や借主に物件の重要事項を説明する業務です。
・重要事項説明への記名捺印
宅建士が作成した重要事項説明書に記名捺印を行います。宅建士の責任で説明した証明になります。
・契約書への記名捺印
契約内容を確認し、間違いがなければ宅建士が責任をもって記名押印を行います。
これらが宅建士にしかできない独占業務となります。
近年では宅建士不足により、繁忙期にアルバイトの宅建士を募集する企業もあります。
そのため、宅建があれば週末だけやアルバイトとしても稼ぐことができるのです。
不動産業界には宅建士が必要
宅地建物取引業法では、事務所の従業員5人に1人以上の宅建士を置かなくてはいけないと定められています。
宅建士が退職して既定の数にならない場合は、2週間以内に補充するか、従業員を減らす必要があります。
不動産業界は、独立する人も多く、離職率も高いので常に宅建士が不足している状態の会社もあるので、宅建士の需要が十分にあるのです。
宅建があることで努力家だと思われる
宅建の試験は毎年1回行われますが、合格率が15%前後と決して簡単な試験ではありません。
勉強をしていないと合格できませんし、一夜漬けの方法では受かることが難しい試験なんです(実際に私も毎日4時間の勉強を1年間続けて合格しました)。
そのため、時間をかけて勉強をする必要があり、宅建士の資格をもっていることで「真面目で勉強できる人」という印象を与えることが可能です。
宅建があれば未経験でも転職しやすい
「頑張って宅建をとったけど経験がないから転職は難しいかな」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、宅建士は貴重な存在。
未経験でも転職しやすいのが現実です。
営業経験があればなお転職しやすい
これまで、営業の仕事を長くしてきた方は未経験でも転職しやすくなります。
業界が異なっていても、営業スキルやコミュニケーション能力は十分活かせるからです。
不動産業界は、高齢者から若者まで幅広い年代のお客様を相手にするため、コミュニケーション能力の高さが必要です。
営業経験や営業実績があればさらに転職しやすい良い
営業経験にプラスして営業実績があればなおさら転職しやすくなります。
例えば、40代で不動産業界に転職を考えている方であれば、今までの仕事での業績を細かく確認されます。
40代という年齢は、20代や30代に比べ質の良いスキルが求められます。転職活動も苦戦しやすくなるため、営業経験にプラスして営業成績もアピールすると良いでしょう。
宅建があれば給料面で優遇が
宅建をもっていれば給料面でも優遇されるケースも多いです。
具体的には下記の点が考えられます。
資格手当がつく
宅建をもっていることで、資格手当をもらうことができます。
月額1万円~5万円ほどが手当としてもらえるため、資格を持っているのとそうでないのとでは大きな差が出ます。
年間で約12万円~60万円の差はとても大きいですよね。
仕事が増えてキャリアアップに
宅建があれば、自ら重要事項の説明や契約書への記名捺印ができるため、スムーズに仕事ができます。
また、宅建を持っていない従業員のかわりに独占業務を行うこともあるので仕事が増えてキャリアアップにも繋がります。
会社の評価も高くなり、出世するスピードも早くなります。
まとめ
いかがでしたか?
不動産業界の経験がなくても「宅建」をもっていることで転職に有利になることがお分かりいただけたことでしょう。
不動産業界でバリバリ働いている方も最初は未経験でこの業界に飛び込んでいます。
せっかく宅建を保有していても、その資格を活用しなければ「宝の持ち腐れ」になってしまいます。
そうなってしまうととてももったいないですよね。
これから不動産業界へ考えている方は、思いきって一度挑戦してみてはいかがでしょうか。